漢文学Ⅰ分冊①

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    本リポートでは、孔子の思想について論ずる。第一節は孔子の思想に大きな影響を及ぼし
    たとされる〈天〉について、第二節では孔子の思想における宗教性について考察する。
    はじめに、孔子の思想に大きな影響を及ぼしたとされる〈天〉について論ずる。
    孔子の意識下で〈天〉がどれほど重要な存在であったか、それが分かる発言が次である
    顔淵死、子曰、噫、天喪予、天喪予、
    顔淵とは孔子の思想を最も理解していた愛弟子である。その愛弟子を亡くし、深い悲しみ
    にとらわれた際も孔子は〈天〉を想い嘆いた。ここから、孔子の〈天〉に対する強い意識
    が窺える。この、孔子の思想に多大なる影響を及ぼした〈天〉とはなにか。その淵源形態
    を殷の〈上帝〉にまで遡って明らかにする
    殷周革命が起きる前、約 五百年にわたり殷王朝が中国全土を平定していた。その文化の思
    想的背景に〈上帝〉という一種の人格神的実在があった。〈上帝〉は、雨風を呼び、収穫
    や災害をもたらす一種の自然神でもあり、時には戦争や都市の造営の可否判断をも下す守
    護神でもあった。殷という国家は〈上帝〉と現実の君主の実践的な交感により調和ある治
    世を実現した。しかし、..

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