教育原論 最終試験レポート
【設題内容】
A.近代公教育の 3 原則の成立過程とその意義について論じてください。
B.ペスタロッチの教育思想の特質とその教育思想史上の位置づけについて論じてください。
教育原論 最終試験レポート
A.近代公教育の3原則の成立過程とその意義について論じてください。
B.ペスタロッチの教育思想の特質とその教育思想史上の位置づけについて論じてください。
近代公教育の発展は18世紀を通じて国家が組織としての国民を統制し、一体化することを重視し始めた頃から始まり、社会における義務として定義されてきた。そもそも公教育は近代化の波が押し寄せるとともに加速する産業革命の中で、社会に必要とされる人間の形成には教育が不可欠だという認識が国民に広まり、家庭では補いきれない専門的な教育を国家が担うことで重要視されるようになった。
そこで社会が国民国家と共に進化するためにはすべての人類に正しく平等に教育が施されなければならないという共通認識のもと確立されたのが「義務・無償・中立」の3原則である。国家の発展は国民の「義務」であり、その責任は教育を享受し、社会に貢献することで果たされると考えられた。また教育はあらゆる身分・人種・性別の壁を越えて、あらゆる人々に与えられなければならないとされた。ゆえに古代や中世のように、上流階級だけに施されるものとなってしまっては国家として...