日本大学通信教育部
2019~2022年度 リポート課題集
宗教の構成要素について,1.「宗教思想」,2.「宗教行動」,3.「宗教集団」,4.「宗教体験」の4項目それぞれを説明しなさい。各項目は小見出しをつけて区分すること。
宗教思想
宗教思想は知的要素や観念的要素によってできており、それらの表現方法とし
て様々な媒体が今日まで用いられてきた。主要な媒体は聖典・経典・神話などの
文字言語であるが、音声言語、所謂言い伝えという形で受け継がれてきた宗教思
想もある。また、非言語的な媒体だと、音楽や絵画、ステンドグラスなどの芸術
形式のもの、儀礼などの行動様式によるもので、これらのおかげで文字の読み書
きが出来ない者でも、宗教思想を認識することができた。
宗教が扱う問題は、人間としての生き方・倫理などの人間観から、人間が生活
するこの現実世界の発生の起源や宇宙観、死後の世界などの宗教的世界観などの
多岐に渡る。また、宗教には、人格的存在が実在するものと、そうでないものと
がある。前者の代表は神であり、非人格的存在は観念的であると言えるだろう。
宗教行動
宗教行動には内的行動と外的行動とがある。それは、宗教という性質からであ
り、思想について考え、理解し、自分自身と対話したり、聖なるものに対して感
謝の念を抱くという情緒的なものは内的行動にあたる。外的行動とは、第三者か
ら見て取れる身体や言語を伴った行動で...