このレポートは、今までの実習から緩和ケアについて考えたことをまとめたもので
緩和ケアに限らず、過去に何らかの疾患を持つ患者を受け持ったことがある学生さんなら誰でも使えるレポート内容になっています。
実際の看護実習での体験に基づくもので、参考文献はありません。
『緩和ケア論の学びから実習での看護を振り返る』レポート
これまでの実習では、積極的な治療をしている人を受け持って、回復という目標に向かって看護計画を立て、ケアをしてきました。治療には、様々な苦痛が伴います。例えば、手術による傷の痛みや体への負荷、安静などの制限が患者さんにとっては苦痛となります。また、急性期を過ぎてからも、食事や水分の制限、内服薬の管理や副作用が苦痛になり得ます。
私は実習で、患者さんの病状が少しでも良くなってほしいと思う反面、こんな思いをして治療をするのも大変なことだと感じていました。病気によっても患者さんらしい生活が脅かされますが、治療によってもその人らしさが失われることがあります。病気から回復して、患者さんのQOLが向上していく見込みがあれば、未来に向かって頑張ることができますが、回復の兆しが見えない時は、治療自体が患者さんにとっては苦痛になることだと感じました。
自分自身に置き換えて、人生の終末期に何をしたいのかを考えてみると、治療をして回復できる見込みがない中で、食事を制限したり、点滴や注射などの痛みを伴う処置をしたり、副作用が強い薬を使って苦しい思いはした...