科目修得試験です
本稿ではいじめの7つの立場と、いじめ対応の教育としての具体的な授業内容について考察を行う。
1988年度に行われた全国都市部の公立中学2年生の生徒約6000人を対象に行われた森田氏の調査では、不登校による欠席群に該当するのは全体の17.1%であり、そこに学校に行くのが嫌で遅刻や早退を行う生徒を含めると25.1%に達している。しかし、欠席や早退・遅刻をしていないものの本当は学校に登校したくない生徒は42%いることがわかった。実際の行動を起こしているか否かに関わらず学校に行きたくない生徒は全体の67.1%にのぼるのである。この調査では、不登校ではないが学校に行きたくない生徒も含めた67.1%の生徒の登校が嫌な原因は人間関係、学習意欲の欠如も背景にある無気力や倦怠感、教員との関係性、学外の問題、である。不登校になってはじめて学校側が行動するのではなく、3人に1人が登校したくないと思っている現状では、原因の第一位である人間関係・いじめについて対応をする必要がある。
いじめには、言葉によるもの、関係からの排除、風評によるもの、ネットを使ったものがあり、それは加害者と被害者だけで成り立ってい...