サーミスタ

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    1 目的
     サーミスタを用いて電気抵抗の温度変化を測定し、サーミスタ係数を求める。あわせて、温度に敏感な材料について学ぶ。
    2 原理
     サーミスタはThermally sensitive resistorの意味で、電気抵抗の温度係数が大きい半導体の総称である。その抵抗値が温度の変化に対して敏感に変化することを利用して、温度測定や温度制御に広く使われている。多くのサーミスタはMn、Niなどの金属の酸化物を混合して高温で焼成したもので、混合比や焼成温度などを制御して所要の特性のものを作る。
     サーミスタは不純物半導体であり、電気伝導の機構はやや複雑である。温度上昇とともに電荷担体の数は急激に増加するが、その移動度はあまり変化しないので、導電率は担体の数に比例することになる。サーミスタの導電率は次式で表される。
    ここでε:電荷担体の活性化エネルギー、k:ボルツマン定数(=1.38×10^-23J・K^-1)。サーミスタの抵抗は
    ここで
    このBはサーミスタ定数と呼ばれ、サーミスタの特性を表す重要な値の1つである。式(2)の対数をとると
    温度T1のときの抵抗をR1、温度T2のときの抵抗をR2とす...

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