作成者は博士後期課程に在籍しております。
下記の言葉をすべて用いながら、統計的仮説検定について述べよ。
「母集団」・「標本」・「帰無仮説」・「対立仮説」・「有意水準」
<母集団と標本について>
日本人の飲酒量を検討したいと考えた場合,すべての日本人飲酒量を測定するのは非現実的で不可能である.このように,飲酒量にかかわるすべての日本人に該当する集団全体のことを母集団という.一方で,標本とはこの母集団から抽出された一部の集団を指す. この標本を用いて母集団の性質を推測することを推測統計学といい,取得したデータを用いて,グラフや表などを用いてデータの特徴を示すものを記述統計学という.記述統計学は,データの表現手法として有用な方法であるが,実際にあるデータのみを扱うため,ある対象の全体の把握または推測できないという欠点がある.推測統計学はある標本を用いて母集団の性質を推論することにより,記述統計学の欠点を克服することができる.
<帰無仮説と対立仮説、有意水準について>
前述したように,対象とした標本はあくまでも標本であり,母集団ではない.標本を用いてグループ間に差や関連性があるといえるかという問いに対して,客観的な判断が必要となる...