雷神
雷神(らいじん、いかづちのかみ)は、日本の民間信仰や神道における雷の神である。「雷様(か
みなりさま)」「雷電様(らいでんさま)」「鳴神(なるかみ)」「雷公(らいこう)」とも呼ば
れる。
『古事記』に記された神話の中では、火之迦具土神を生んだ事で女陰を焼いて死んだ妻の伊邪那美
命を追って伊邪那岐命が黄泉の国に下った際、伊邪那美命は黄泉の国の食物を食べた事により出る
事が出来ないと伊邪那岐命に応じた。しかし自分を追って黄泉まで来た伊邪那岐命の願いを叶え地
上に戻るために黄泉の神に談判すると御殿に戻った。その後に何時まで経っても戻られぬ伊邪那美
命の事が気になり、伊邪那岐命は櫛の歯に火を点けて御殿に入った。
そこで伊邪那岐命は、体に蛆が集かり、頭に大雷神、胸に火雷神、腹に黒雷神、女陰に咲(裂)雷
神、左手に若雷神、右手に土雷神、左足に鳴雷神、右足に伏雷神の8柱の雷神(火雷大神)が生じ
ている伊邪那美命の姿を見たとされる。
伊邪那美命の変わり果てた姿に恐れおののいた伊邪那岐命は黄泉の国から逃げ出したが、醜い姿を
見られた伊邪那美命は恥をかかされたと黄泉の国の醜女に伊邪那岐命を追わせた。伊邪那岐命はそ
れを振り払ったが、伊邪那美命は今度は8柱の雷神に黄泉の軍勢を率いて追わせたとある。
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