2022年度 慶應通信 経済原論(マクロ経済学)合格レポート

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    慶應通信 合格レポート
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    経済原論(マクロ経済学)(E) 2022
    短期のマクロ経済学モデルを考えるときに,①期待と現実が平均的に一致しない場合があり,②市場の価格調整メカニズムが機能しない場合があることを仮定することが,長期との違いとして云える.この②の仮定により,価格粘着性(下方硬直性)とは,短期的にはすぐに価格が調整されないことをいう.たとえば,GDPギャップや,インフレ率,失業率の変動が価格に直ちに反映されない.その結果,名目利子率の変更によって実質利子率を変化されることができ,長期マクロ経済均衡状態から実体経済が乖離する.
    この粘着性仮説は,物価上昇率の式π_t=π_t^e+ν̅(Y_t)̃+ϵ_S(ただし,π_t^eは期待物価上昇率,(Y_t)̃はGDPギャップ,ϵ_Sは多くの生産者が用いる投入物の価格の上昇率,ν̅は正の定数)から,予想物価上昇率π_t^eを決める際に用いる.すなわち,生産者たちの次期の期待物価上昇率は直前期の物価上昇率とおなじになるものと予想する仮説のことである.すなわち,この仮説のもとでは,π_t^e=π_(t-1)となる.これを,適応的期待仮説という.
    よって,物価上昇率の式...

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