「道州制について考える」
昨今市町村合併が大きな話題となっているが、その一方で道州制が報道等で取り上げられることは少ないように思う。私は元々地域格差の問題に関心をもっているのだが、これを語る上で「道州制」は避けることのできないテーマである。
講義できいたことを踏まえ、改めて道州制のなんたるかを考えてみたい。
道州制が話題になかなか上らないことの理由として、その実現可能性の機運の低さがあるのではないかと思う。内閣総理大臣の諮問機関である地方制度調査会や、25道府県知事が参加する全国知事会で道州制研究会が作られ話が進められる一方、マスメディア等で取り上げられることは少ない。
そもそも道州制を導入するには既存の都道府県を廃止する必要がある。すでに100年以上使われている都道府県の制度は深く我々の生活に根付いている。それをやめるとなれば大きな混乱を招くであろう。その中で国民の同意を得られるのかというのは非常に難しい問題になってくる。また道州制により都府県庁を失う地域の反発も大きいであろうし、今まで地方に対して影響力を持っていた国会議員や中央官僚の抵抗も予想される。
現在、中央省庁の出先機関...