佛教大学通信の宗教学概論2024年度の合格リポート(87点)です。リポート作成の参考にしてください。
0604_Q5510_宗教学概論リポート
宗教の起源説の諸相を述べよ。
1.はじめに
宗教学とは、近代の啓蒙思想(合理主義)の子として始まったものであり、「宗教資料を検討する方法や、事実としてある宗教現象を解釈する方法が多様化して発展した比較的新しい近代的な学問である。」①(※注1)宗教学で取り上げることのできる範囲は、宗教の対象が神や仏であったとしても、人々が考えられること、現実で事実として起こっていることである。そのため、宗教学は社会科学や人文科学の分野に影響を与えるものであると考えられていた。「しかし今日では宗教学は高神、聖、究極的なものなどの宗教的な深みの次元の事柄を取り扱う独自の学問分野として定着し、かつてそこから独立宣言して新しい歩みを始めた神学の分野にも逆に影響を及ぼすようになっている」。①そのような宗教学は大きく分けて神学、宗教哲学、宗教史、科学的な宗教学の諸分野の4分野に分かれている。その中で宗教史学(資料や文献をもとに研究を進めていく分野)と文化人類学(未開民族=文化のない民族について研究を進めていく分野)が宗教の起源説について考察をしている分野である。
宗教の...