「新聞は生き残れるか」
「新聞ばなれ」という言葉に何の違和感も持たなくなるほど、この「新聞ばなれ」という言葉は浸透している。我々の身近なメディアとして存在し続けた新聞、どのような理由で新聞離れは起こり、そして今後はどうなっていくのだろうか。
日本新聞協会の新聞の発行部数と世帯数の推移によると、1992 年に約4200 万だった世帯数は、2002 年には4800 万世帯になっている。先ごろまでの「国民皆読」でいくなら、当然、世帯増と平行して新聞部数も増えたはずである。新聞部数の伸びは、その間の世帯数の伸びを上回ったものであった。それが今世紀に入ったあたりから違ってきた。新聞が世帯数ほど伸びない。はじめににも述べた通り新聞離れが叫ばれている。
その中でも最も顕著なのが若者の新聞離れである。世帯主が24 歳以下の普及率は84 年に90.4%だったものが99 年には53.4% と4割近く落ちている。新世帯が、特に単身世帯が新聞をとらなくなった、読まなくなった、と見る以外ないのである。その単身世帯で一定の比重を占めるのが、親元を離れた大学生である。2002 年の新聞大会では就職期になったので新聞...