仏教を通じてみる日本とスリランカの関係
スリランカがイギリスの支配から独立したのは1948年でしたが、独立の気運は19世紀にすでに高まっていました。
植民地支配に抵抗して、シンハラ人、タミル人、ムスリムのエリート間において宗教復興運動が開始されます。その中で最大規模で行われたのが、多数民族であるシンハラ人を基盤とする仏教復興運動でした。その中心人物となったのが「アナガーリカ・ダルマパーラ」という人物です。
彼は、この運動を率いてシンハラナショナリズムの基盤をつくり、後に「スリランカ建国の父」と呼ばれることになります。
しかし、彼にはスリランカ国内において、後の民族紛争の火種となる排他的な民族主...