ゴルバチョフ、エリツィン、プーチン政権の北東アジア政策について比較検討する

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    「ゴルバチョフ・エリツィン・プーチン政権の北東アジア政策について比較検討する」
                      
    はじめに
    ゴルバチョフからエリツィン、プーチンにいたるまでのモスクワの対中、対北朝鮮、対日政策をそれぞれの政権について分析比較し、ソ連・ロシアの北東アジア政策がいかなる軌跡を描き、またいかなる成果を収めたか述べる。そして現政権であるプーチン政権の今後の政策や世界の大国の1つとして重要役割を果たすロシアの歩む方向に注目し考察する。
     では、三政権の対中、対朝鮮半島、対日の政策を比較検討していこう。
     
    対中政策
     中国に対し、総合的に考えると三政権とも中ソ関係を大事にしているように思う。しかし、小泉とブッシュのような蜜月な関係ではなく、お互いの利益をさぐりあった外交ともいえる。
     まずゴルバチョフは、当初より中ソ関係改善に大いに意欲を持っていた。中ソの関係改善は中国にとって北の脅威を除去する上でも望ましく、ソ連にとっても利益は大きかった。
    日本より中国に重点をおいていたと言える。
     はじめはソ連共産党中央委員会国際部の中に中国への接近を極力阻止しようという動きもあったことや、ゴルバチョフ政権の土台がしっかりしていなかった事などにより、新しいアジア太平洋政策を打ち出せなかった。しかし86年4月ごろより土台を固めた政権は次第に新しい政策を打ち出すようになった。
     ここで注目すべきは中国との関係改善を模索しながらも「ウラジオストク演説」で領土問題など大幅な対中譲歩をしなかった点である。そして中国もロシアが演説では述べなかったカンボジア問題の重要性を強調し、両者の主張はずれることとなる。
     しかし、クラスノヤルク演説でヴェトナムが89年9月までにカンボジアから完全に撤退すると決定した点を中ソが合意することにより両国の関係は改善し、共同宣言を出さずに北京を後にして以来30年ぶりのソ連の最高指導者の訪中が実現され中ソ首脳会談が行われた。そして国交正常化となる。
     そしてその関係は急速に進展し、91年5月中旬江沢民総主席が毛沢東の訪ソ以来34年ぶりにソ連を訪れた。ところが91年12月ソ連は崩壊し、後継国家ロシアはエリツィンに引き継がれた。
     次にエリツィン政権の対中政策について述べる。
     中国はCISを即座に承認した。しかしエリツィンは当初さほど中国に大きな関心を払わなかった。そして中国も好ましい人物として評価していなかった。ゴルバチョフは上記のように中国との関係を重要視していたのでここで両国の関係は停滞してしまうかと思われた。しかしエリツィンは自分のとっている対中政策がゴルバチョフの対中方針を基本的に踏襲していることに気づいた。そこで訪中を気に中ロ関係は着実に進展して言った。だが、やはりゴルバチョフ政権と同じように内政相互不干渉の原則のもとである。
     ゴルバチョフ政権から国交を結びまだ日が浅い中国だったが、この時期ドイツについで2番目の貿易相手国となっていた。そして同時に最大の武器市場となった。積極的に武器を売却する傍ら、中国と信頼醸成措置構築のためにエリツィンは努力を重ねた。そしてホットラインでつながれ中露戦略的パートナーシップを結んだりと、中露蜜月時代が到来した。
     しかしエリツィンも大国ロシアを率いる大統領なだけある。蜜月時代を過ごし中国と善隣関係の維持に努めながらも日・米・印と強調しつつ、中国を牽制するといった均衡戦略をとっていた。そして最後に病を押して訪中し帰国してまもなく電撃辞任した。政策はプーチンへ移行していく。
     中国はエリツィ

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    「ゴルバチョフ・エリツィン・プーチン政権の北東アジア政策について比較検討する」
                      
    はじめに
    ゴルバチョフからエリツィン、プーチンにいたるまでのモスクワの対中、対北朝鮮、対日政策をそれぞれの政権について分析比較し、ソ連・ロシアの北東アジア政策がいかなる軌跡を描き、またいかなる成果を収めたか述べる。そして現政権であるプーチン政権の今後の政策や世界の大国の1つとして重要役割を果たすロシアの歩む方向に注目し考察する。
     では、三政権の対中、対朝鮮半島、対日の政策を比較検討していこう。
     
    対中政策
     中国に対し、総合的に考えると三政権とも中ソ関係を大事にしているように思う。しかし、小泉とブッシュのような蜜月な関係ではなく、お互いの利益をさぐりあった外交ともいえる。
     まずゴルバチョフは、当初より中ソ関係改善に大いに意欲を持っていた。中ソの関係改善は中国にとって北の脅威を除去する上でも望ましく、ソ連にとっても利益は大きかった。
    日本より中国に重点をおいていたと言える。
     はじめはソ連共産党中央委員会国際部の中に中国への接近を極力阻止しようという動きもあったこと...

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