マーク・トウェインとアーネスト・ヘミングウェイについて、代表作を3作以上挙げながら論ぜよ。
ヘミングウェイはロスト・ジェネレーションを代表する作家である。『日はまた昇る』(1926)は、ロスト・ジェネレーションの生態を如実に描き、彼の名声を高めた作品である。第一次世界大戦の悲惨さを随所に散らせ、作中にはいつも閉塞感が付きまとっていて、ロスト・ジェネレーションに属する若者に多くの共感を得た。また、簡潔な単語を使い、短い文を主にした文体はハード・ボイルドと呼ばれ、非情に耐えたまま多くを語らない戦後青年の精神的姿勢を示すものと評価された。
ヘミングウェイ自身が第一次世界大戦に参加した時の体験をもとに書かれたのが、『武器よさらば』(1929)である。これは戦争による極限状況における純愛と結末のむなしさを語って、読後に悲劇の長い余韻を残す傑作である。主人公の戦争に対する考え方が細かく描かれており、厭戦小説と言われている。『誰がために鐘はなる』(1940)はスペイン戦争に参加した時の体験をもとに著されたもので、ヘミングウェイ作品の中でもっとも長い作品である。彼の他の作品と違い、この作品は登場人物...