都市景観とは、都市を構成する自然や人工的に作られた施設などについて、視覚に映る都市の風景のことだが、広い意味では、都市の様々な活動や市民生活を反映した雰囲気、文化的香り、親しみなど視覚以外にも幅広いものである。つまり都市景観は、市民生活や文化によって形成されるもので、本来は都市の個性の表現でありえる。
個性のある都市は魅力のある都市であり、魅力のある都市ではそこに住む市民のまちに対する愛着心、連帯感が芽生え、魅力のある都市には更なる活力が生まれる。また、外部の人々にも魅力あるものとしてイメージを高める。よって都市景観を整備することは、都市に個性を持たせると同時に、まちの人々の薄れてしまった愛着心や連帯感を取り戻す為にも重要な課題だと考える。
しかし戦後の日本では、急速な経済成長の過程のなかで新しい工業地帯が数多く造成され高速道路や新幹線も建設され始めた。1963年の建築物の高さ制限を撤廃後は、超高層ビルの時代をむかえ都心に密集していった。また住宅地も都市の中心から郊外へと急速に追いやられていった。国や自治体の計画的な都市づくりや景観形成のルールが生まれなかったことや、個人の空間に対する考え方・意識が十分ではないまま、効率重視の急増建築による乱開発が行われてきた為に、建築物の様式や配置の不調和、景観を乱す屋外広告物の氾濫など、どこの都市も同じような個性の感じられない景観となってしまっている。
都市づくりと都市景観
都市景観とは、都市を構成する自然や人工的に作られた施設などについて、視覚に映る都市の風景のことだが、広い意味では、都市の様々な活動や市民生活を反映した雰囲気、文化的香り、親しみなど視覚以外にも幅広いものである。つまり都市景観は、市民生活や文化によって形成されるもので、本来は都市の個性の表現でありえる。
個性のある都市は魅力のある都市であり、魅力のある都市ではそこに住む市民のまちに対する愛着心、連帯感が芽生え、魅力のある都市には更なる活力が生まれる。また、外部の人々にも魅力あるものとしてイメージを高める。よって都市景観を整備することは、都市に個性を持たせると同時に、まちの人々の薄れてしまった愛着心や連帯感を取り戻す為にも重要な課題だと考える。
しかし戦後の日本では、急速な経済成長の過程のなかで新しい工業地帯が数多く造成され高速道路や新幹線も建設され始めた。1963年の建築物の高さ制限を撤廃後は、超高層ビルの時代をむかえ都心に密集していった。また住宅地も都市の中心から郊外へと急速に追いやられていった。国や自治体の計画的な都市づくりや景観形成のルールが生まれなかっ...