「トヨタとホンダ」
【自動車産業の概要】
自動車産業は製造・販売をはじめ整備・資材など各分野にわたる広範な関連産業を持つ総合産業である。これら自動車関連産業に直接・間接に従事する就業人口は当会の推計によると約500万人にのぼり、大きな雇用機会を創出しているといえる。
自動車は2万~3万点の部品で組み立てられているが、どんなに大きな自動車工場でもそれらの部品を全部生産しているわけではない。外注加工に出すものや、タイヤ、バッテリーなど完成した構成部品を購入するものがかなりあり、そのなかには外国製のものも多数含まれている。また自動車工業で使用される主要な材料、部品は多種多様にわたっている。自動車工業が一大総合産業といわれるのもそのためであり、膨大な設備投資や研究開発費の投入など、その動向は経済界のバロメーターとして重視されている。
2006年の自動車製造業(二輪自動車、車体・付随車、部分品・付属品を含む)の製造品出荷額等は、前年より10.5%増の54兆1,091億円であった。全製造業の製造品出荷額等に占める自動車製造業の比率は17.2%となり、前年を上回った。また、機械工業全体に占める自...