1990 年代 インドの経済政策と日印関係
1990年代インドの経済政策と日印関係
はじめに
近年、グローバル化という言葉は盛んに用いられるようになった。経済においてはグローバル化による分業化が進み、それぞれ自国に特化した産業を中心に経済活動がなされている。特に近年注目を浴びているのがBRICsと呼ばれるブラジル、ロシア、インド、中国の4つの新興工業地域である。この中でも、インドここ数年間、約8%のGDP成長率を誇っており、都市部では「安物偏重市場」から「ワンランク上」の消費を楽しむ人々が増えている。また、自動車、IT産業などでも有名であるが、それ以上にインドは今、「超巨大消費大国」となりつつある点おいては魅力を感じずにはいられない。「インドの上位1億3千万人の方が、日本全体の1億3千万人よりも金持ちだ。」とさえ言われている。
がしかし、それと同時にインドとどう関わっていくかで今後の日本経済の行方が大きく左右されるだろう。本論ではこの中のインドに焦点を当て、インドの90年代新経済政策が施行される前後、それを通じてインド経済がどう変わったか、またその時期の日印経済関係について調べ、今後日...