1,社会問題としての児童問題
今日の社会は複雑化、多様化しており、それに伴って児童を取り巻く環境も大きく変わっている。子どもの健全育成にとって大変重要である家庭も大きく変化している。これまで子どもの養育のうえで果たしてきた機能や役割が、縮小化、弱体化してきている。今日の児童問題は単に対象児童およびその家庭の問題ではなく、様々な社会問題と密接に絡みあっている。
戦後の高度経済成長期、都市に若者が集中し、核家族化が広がった。今や夫婦と未婚の子どもで構成される核家族は、全世帯数の約6割であり、家族形態の中でもっとも多い。一方で夫婦と子どもと祖父母で構成される3世代世帯は減少し、高齢者世帯が増加している。家族形態の変化は、日本の工業化、都市化や、高齢者問題、介護問題などと深く関連している。
近年、女性の社会進出がめざましい。女性にも男性と同じように雇用され、働く権利が社会的に認知された成果であろう。その一方で少子化、共働き家庭の増加など、子どもを取り巻く環境が変化している。少子化の進行は社会問題となって久しいが、その理由のひとつに、女性の社会進
「児童に対する相談援助活動について述べなさい。」
1,社会問題としての児童問題
今日の社会は複雑化、多様化しており、それに伴って児童を取り巻く環境も大きく変わっている。子どもの健全育成にとって大変重要である家庭も大きく変化している。これまで子どもの養育のうえで果たしてきた機能や役割が、縮小化、弱体化してきている。今日の児童問題は単に対象児童およびその家庭の問題ではなく、様々な社会問題と密接に絡みあっている。
戦後の高度経済成長期、都市に若者が集中し、核家族化が広がった。今や夫婦と未婚の子どもで構成される核家族は、全世帯数の約6割であり、家族形態の中でもっとも多い。一方で夫婦と子どもと祖父母で構成される3世代世帯は減少し、高齢者世帯が増加している。家族形態の変化は、日本の工業化、都市化や、高齢者問題、介護問題などと深く関連している。
近年、女性の社会進出がめざましい。女性にも男性と同じように雇用され、働く権利が社会的に認知された成果であろう。その一方で少子化、共働き家庭の増加など、子どもを取り巻く環境が変化している。少子化の進行は社会問題となって久しいが、その理由のひとつに、女性の社会進...