プロスタグランジン(prostaglandin)は一群のホルモン状物質で、最初、精液の脂質成分中にみいだされた。その名称は、この物質が前立腺からくるという間違った所信から来ている。現在では、プロスタグランジンが雌および雄の動物のあらゆる部分で発見され、かつ、そこで生産されることが知られている。
プロスタグランジンの発見は、精液から抽出された脂質が子宮組織に顕著な作用をもつという観察に起因している。その筋肉が収縮するか弛緩するかは、雌の妊娠状態による。妊娠、陣痛、および流産におけるプロスタグランジンの役割に関しては、依然として薬理学研究の非常に活発な領域として残されている。Sune Bergstrom, Bengt Samuelsson および John Vaneは、彼らのプロスタグランジンに関する研究により、1983年ノーベル生理医学賞を分け合った。
生体でごく少量生産されるプロスタグランジンは、非常に多くの生理作用に関係している。動物の生殖作用における役割に加えて、プロスタグランジンは血圧にも影響を及ぼし、あるものは血圧を増加させ、あるものは低下させる。最近の多くの興味は、体温を上げる(発熱)役割と同様、組織の炎症やそれに伴う痛みとプロスタグランジンとのかかわり合いに集中している。最近の理論では、解熱剤や抗炎症剤として最も広く用いられているアスピリン(アセチルサリチル酸)が、プロスタグランジンの生成を制御しているのではないかということである。
プロスタグランジンについて
プロスタグランジン(prostaglandin)は一群のホルモン状物質で、最初、精液の脂質成分中にみいだされた。その名称は、この物質が前立腺からくるという間違った所信から来ている。現在では、プロスタグランジンが雌および雄の動物のあらゆる部分で発見され、かつ、そこで生産されることが知られている。
プロスタグランジンの発見は、精液から抽出された脂質が子宮組織に顕著な作用をもつという観察に起因している。その筋肉が収縮するか弛緩するかは、雌の妊娠状態による。妊娠、陣痛、および流産におけるプロスタグランジンの役割に関しては、依然として薬理学研究の非常に活発な領域として残され...