広域火山灰

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    資料紹介

     大規模な火山噴火で生産された火山灰は陸、湖、海を問わずに地質学的瞬時に1,000?という広域に堆積し、広い地域に同時に蓄積するために、年代基準面として注目され、それを使った地層や段丘の編年法が用いられています。火山灰はほかの泥岩や砂岩のような堆積物から用意に区別できることからも同一基準面を示す有効な鍵層といわれています。また、火山砕屑物としての火山学的特徴、砕屑物粒子としての堆積学的特徴といった全く異なった特徴を持ち合わせていることから層位学的アプローチ,火山学的アプローチ、堆積学的アプローチといった全く異なった観点からの研究が可能となります。
     今では、陸上より保存の良い海底、湖底堆積物中の火山灰を分析することで酸素同位体層序と直接的、間接的に対応づけ、より古い数10万年前の広域火山灰を年代基準面として利用できるようになりました。火山砕屑物の特性を生かした編年法が日本では1930年代から土壌調査に用いられ、50年代からは第四紀地史研究や遺跡発掘調査に全面的に適用されるに至った。70年代後半からは、日本列島のほぼ全域を覆う姶良Tnテフラの発見を契機として、各年代・各地域の広域テフラやローカルなテフラが次々と登録され、日本列島及び周辺海域の第四紀層の対比編年の精度が飛躍的に高められた。
     火山灰は噴出した火山(給源)や噴火様式によって、鉱物組み合わせ、火山ガラスの屈折率及び火山ガラスの形態等が異なるため、それらを分析することにより火山灰を同定することができます。同定方法としては全鉱物組成分析、重鉱物分析、火山ガラス形態分類、火山ガラスの屈折率測定などがあります。
     広域火山灰は、広い範囲で同一時間面を覆うため、遠く離れた地域に分布する地層の積み重なりを調べることに利用できます。また、火山灰層は様々な方法でその噴出した年代を調べることができます。

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    大規模な火山噴火で生産された火山灰は陸、湖、海を問わずに地質学的瞬時に1,000㎞という広域に堆積し、広い地域に同時に蓄積するために、年代基準面として注目され、それを使った地層や段丘の編年法が用いられています。火山灰はほかの泥岩や砂岩のような堆積物から用意に区別できることからも同一基準面を示す有効な鍵層といわれています。また、火山砕屑物としての火山学的特徴、砕屑物粒子としての堆積学的特徴といった全く異なった特徴を持ち合わせていることから層位学的アプローチ,火山学的アプローチ、堆積学的アプローチといった全く異なった観点からの研究が可能となります。
    今では、陸上より保存の良い海底、湖底堆積物中の火山灰を分析することで酸素同位体層序と直接的、間接的に対応づけ、より古い数10万年前の広域火山灰を年代基準面として利用できるようになりました。火山砕屑物の特性を生かした編年法が日本では1930年代から土壌調査に用いられ、50年代からは第四紀地史研究や遺跡発掘調査に全面的に適用されるに至った。70年代後半からは、日本列島のほぼ全域を覆う姶良Tnテフラの発見を契機として、各年代・各地域の広域テフラやロー...

    コメント1件

    jun84qe 購入
    goodjob
    2006/12/15 1:36 (17年10ヶ月前)

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