87回問92
抱合反応に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
グルクロン酸抱合では、UDP-α-D-グルクロン酸が供与体となる。
硫酸抱合では、コンドロイチン硫酸が供与体となる。
グルタチオン抱合では、基質の電子密度が低い部分にグルタチオンが結合する。
アミノ酸抱合では、アミノ酸のカルボキシル基がCoAと結合して活性化される。
1(a,b) 2(a,c) 3(a,d)
4(b,c) 5(b,d) 6(c,d)
解答 2
○ グルクロン酸抱合では、グルクロン酸抱合を受ける物質の官能基(カルボキシル基、水酸基、チオール基、第二級アミンなど)に対して、肝ミクロソームのUDP−グルクロン酸転移酵素が作用し、供与体であるUDP-α-D-グルクロン酸からグルクロン酸残基が転移され、グルクロン酸抱合体が形成される。
× 硫酸抱合では、活性硫酸(PAPS:3’−ホスホアデノシン−5’−ホスホスルフェート)が供与体となる。
○ グルタチオン抱合では、グルタチオン抱合を受ける物質の官能基(活性ハロゲン、ニトロ基を持つ芳香族化合物、またはエポキシドなど)に対して、グルタチオンS−転移酵素が作用し、基質の電子密度が低い部分に求核試薬であるグルタチオンが結合する。
× アミノ酸抱合では、薬物のカルボキシル基がCoAと結合して活性化された後、グリシンやグルタミンなどのアミノ酸のアミノ酸基と反応して抱合体を形成する。