皮膚科における外用療法(単純塗擦法)
目的
外界からの刺激の遮断
外用薬の皮膚への浸透
炎症、痒みの抑制
水分の蒸発の促進または抑制
滲出液、痂皮の除去
糜爛、潰瘍面の上皮化の促進
増殖角層の除去
皮脂の促進
対象
以下の疾患の患者
皮膚炎群(アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、など)
痒疹群(結節性痒疹、など)
乾癬群(尋常性乾癬、掌蹠膿疱、など)
紅皮症
天疱瘡・疱疹状皮膚炎(天疱瘡、類天疱瘡、など)
その他(虫刺症、サルコイドーシス、菌状息肉症、白斑、円形脱毛症など)
必要物品
軟膏・クリームなどの薬剤
方法
患者に治療の説明を行ない、協力を得る。
病巣部分を露出させる。
病巣に薄く擦り込む。広範囲の場合は均等に塗るため、先に何箇所か軟膏を振り分け手のひらで薄くのばしていく。塗る量は、触ってしっとりするまたは、皮膚がうっすら光沢を帯びている程度がよい。
塗布する際は、きれいなところから塗っていく。上から下へと塗っていくとよい。また、何種類かのステロイド剤を使用している場合は、効果の弱いものから塗っていく。特に顔は吸収率が良いので弱い薬剤を使用...