・ 未 熱児の疾病分類の定義の変遷
未熱児は、ことばの本来の意味から言えば正常の成熱段階に達する以前に産
まれた乳児をさしている。このような状態に産まれた乳児を、古くは全て早産
児と呼んだが、妊娠持続と成熱の程度とは必ずしも一致しないので、成熟の程
度によつて未熟児を定義すべきは当然であり、そのような成熟度を測る普遍的
かつ実用的な尺度として出主体重を用いようとする考えが支配的となつた。こ
のような考え方から、1950年にWHOは、疾病分類上の定義として、出生体重が
2500g以下で産まれた乳児を未熟児と呼ぶことを加盟各国に勧告した。
わが国の疾病分類では、1950年以降 1957年までは出生体重 2500g未満の乳
児を未熱児として取り扱つてきたが、1958年以降は WHOの勧告通り2500g以
下を未熱児とすることを決めた。
しかし、妊娠持続と同様に出生体重もまた成熟の程度を測るものさしとして
完全なものではない。そこで、未熟児という呼称を廃上してはどうかという考
えから、1960年にWHOは出生体重2500g以下の乳児、すなわち従来の未熱児を、
ありのまま、低出生体重児と呼ぶこと
・ 未 熱児の疾病分類の定義の変遷
未熱児 は、 こ とばの本来の意味か ら言 えば正常の成熱段 階 に達す る以前 に産
まれた乳児 をさ している。 この よ うな状態に産まれた乳児 を、古 くは全て早産
児 と呼んだが 、妊娠持続 と成熱の程度 とは必 ず しも一 致 しないので、成熟の程
度 によつて未熟児 を定義す べ きは当然 であ り、そのよ うな成熟度 を測 る普遍的
か つ実用的な尺度 と して出主 体重 を用 いよ うとする考 えが支配的 とな つた 。 こ
のよ うな考 え方か ら、1950年 に WHOは 、疾病分類 上の定義 と して、出生 体重 が
2500g以下で産 まれた乳児 を未熟児 と呼ぶ ことを加盟各国に勧告 した。
わ が 国 の疾病分類では、1950年 以降 1957年 までは出生体重 2500g未 満の乳
児 を未熱児 と して取 り扱 つて きたが、 1958年 以降は WHOの 勧告通 り 2500g以
下 を未熱児 とす る ことを決めた。
しか し、妊娠持続 と同様 に出生 体重 もまた成熟の程度 を測 るもの さ しと して
完全な...