?.アレーニウスの酸・塩基
水素原子を持ち、水溶液中で電離して水素イオンH+を生じる物質を酸といい、水酸基OHを持ち、水溶液中で電離して水酸化物イオンOH−を出す物質を塩基という。この定義はアレーニウスの電離説にもとづくものである。
塩酸は塩化水素HClの水溶液であるが、次のように電離してH+を生じるから酸である。
HCl H+ + Cl−
このとき、H+は水分子H2Oと結合してオキソニウムイオンH3O+となっている。
H+ + H2O H3O+
水酸化ナトリウムNaOHを水に溶かすと、次のように電離してOH−を生じるから塩基である。
NaOH Na+ + OH−
?.ブレンステッドの酸・塩基
ブレンステッドとローリーは、互いに独立してアレーニウスの酸・塩基の定義を拡張した次のような酸・塩基の考えかたを提案した。
「陽子H+を与える傾向をもつ分子またはイオンを酸といい、逆に陽子を受け取ろうとする傾向をもつ分子またはイオンを塩基という」
すなわち、酸は陽子供与体であり、塩基は陽子受容体である。
例えば、酢酸CH3COOHは、次のように解離して陽子H+を与えることができる。
酸・塩基反応
Ⅰ.アレーニウスの酸・塩基
水素原子を持ち、水溶液中で電離して水素イオンH+を生じる物質を酸といい、水酸基OHを持ち、水溶液中で電離して水酸化物イオンOH-を出す物質を塩基という。この定義はアレーニウスの電離説にもとづくものである。
塩酸は塩化水素HClの水溶液であるが、次のように電離してH+を生じるから酸である。
HCl H+ + Cl-
このとき、H+は水分子H2Oと結合してオキソニウムイオンH3O+となっている。
H+ + H2O H3O+
水酸化ナトリウムNaOHを水に溶かすと、次のように電離してOH-を生じるから塩基である。
NaOH Na+...