I. 序論
十二月になり、クリスマスが近づいてくると、世間は騒がしくなる。クリスマスを恋人とどう過ごすか、どこで過ごすか、そのような話題が雑誌で特集される。それだけ、需要が多いのだ。もちろん、恋人に限定しなくても、夫婦や友達同士でも、どこかへ行くのに、そういう特集の雑誌を手にすることもあるだろう。中はほとんど似かよっている。それが、『クリスマス・イルミネーション特集』である。例えば、『東京ミレナリオ』、『東京タワーのクリスマス・イルミネーション』、六本木ヒルズの『Arteligent Christmas 2005』、『台場メモリアルツリー』など、都心だけでも例を挙げればきりがないほど出てくる。光を見て、何が楽しいのか分からない、と言う人もいるだろう。しかし、この時期に関わらずとも、夜景の綺麗なレストラン、展望台、マンションやホテルの高層階は、ただ町の明かりが見渡せると言う理由で、わざわざ普段より高いお金を出して求められる傾向がある。自宅や近所界隈でイルミネーション点灯を行ったり、町で大きな電飾クリスマスツリーを目にしたりすると、すっかり、クリスマス・イルミネーションも浸透していて、人はそれを好んでいると言うことを認めざるを得ないのである。
では、人はなぜ、光やイルミネーションを好み、それを確証もなく『ロマンチックだ』と言い、集うのだろうか。
II. 制限つき、ロマンチック・イルミネーション
イルミネーションで、よく使われている色は何色だろうか。『神戸ルミナリエ』(図1)と『函館クリスマスファンタジー』(図2)のイルミネーションを参考に見ていく。主に、赤やオレンジの暖色系の光が使われていて、キャンドルの灯火のようである。逆に、『台場メモリアルツリー』(図3)では、青や白い光の寒色系でまとめられていて、ホワイトクリスマスを演出しているようだ。
光とロマンチックについて
序論
十二月になり、クリスマスが近づいてくると、世間は騒がしくなる。クリスマスを恋人とどう過ごすか、どこで過ごすか、そのような話題が雑誌で特集される。それだけ、需要が多いのだ。もちろん、恋人に限定しなくても、夫婦や友達同士でも、どこかへ行くのに、そういう特集の雑誌を手にすることもあるだろう。中はほとんど似かよっている。それが、『クリスマス・イルミネーション特集』である。例えば、『東京ミレナリオ』、『東京タワーのクリスマス・イルミネーション』、六本木ヒルズの『Arteligent Christmas 2005』、『台場メモリアルツリー』など、都心だけでも例を挙げればきりがないほど出てくる。光を見て、何が楽しいのか分からない、と言う人もいるだろう。しかし、この時期に関わらずとも、夜景の綺麗なレストラン、展望台、マンションやホテルの高層階は、ただ町の明かりが見渡せると言う理由で、わざわざ普段より高いお金を出して求められる傾向がある。自宅や近所界隈でイルミネーション点灯を行ったり、町で大きな電飾クリスマスツリーを目にしたりすると、すっかり、クリスマス・イルミネーション...