93回問126
抗てんかん薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
フェニトインは、脳神経細胞へのNa+流入を抑制し、強直間代発作や欠神発作に用いられる。
カルバマゼピンは、脳神経細胞のT型Ca2+チャネルを遮断し、複雑部分発作に用いられる。
エトスクシミドは、GABAB受容体に作用してK+チャネルを活性化し、欠神発作に用いられる。
ジアゼパムは、GABAA受容体機能を亢進し、静注でてんかん重積状態の緩解に用いられる。
バルプロ酸は、GABAトランスアミナーゼ阻害作用があり、全般発作に有効である。
1(a,b) 2(a,e) 3(b,c) 4(c,d) 5(d,e)
解答 5
× フェニトインは、脳神経細胞へのNa+流入を抑制し、強直間代発作に用いられるが、欠神発作には用いられない。 なお、フェニトインを欠神発作に用いると、症状を悪化させることがある。
× カルバマゼピンは、脳神経細胞へのNa+流入を抑制することで、複雑部分発作及び強直間代発作に用いられる。
× エトスクシミドは、T型Ca2+チャネルを遮断することで、欠神発作に用いられる。(エトスクシミドは欠神発作の第一選択薬である。)
○ ジアゼパムは、GABAA受容体機能を亢進させることで、脳神経細胞内へのCl−流入を促進し、神経興奮を抑える。なお、ジアゼパムの静注は、てんかん重積状態の緩解に用いられる。
○ バルプロ酸は、GABAトランスアミナーゼ阻害作用し、GABAの量を増加ささせる。 なお、バルプロ酸は、全てのてんかんに有効である。