東北アジア共同体の創設

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     東北アジア共同体の創設―
     はじめに、この筆者の考える「東北アジア共同体」なるものの創設、アジア人としての自覚の必要性については私も大方は賛成である。また、現在急激な発展の途上にある中国が引き起こしている環境問題や、「東北工程」が行おうとしているプロジェクトに関しての主張も、私の考えと似ている。だが、彼の記述には、首を傾げずにはいられない箇所が二つある。
     一つは、竹島問題についてである。彼は、この問題について「武力で決着を付けない限り、独島の所有権問題は両国の協議では解決される見通しはない」と記している。果たして本当にそうなのであろうか。また、この文章の後に続けてこうも述べている。「韓国は実効支配している独島を放棄するはずはなく、独島問題を国際司法裁判所に提訴しようという日本の戦略は韓国が同意しないため、できない」…韓国が独島を放棄しないだろうという見解には同感である。しかし、だからといってすぐに武力解決しかないというのはあまりにも論理の飛躍なのではないだろうか。
    私見であるが、今後の最も望ましい形とは、まずは国際司法裁判所のような国際的かつ公正な機関において客観的に判決を出しても...

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