コミュニティFMに関して
FMくさつ(滋賀、草津市)・三条ラジオカフェ(京都府、京都市)BANANAFM(和歌山県、和歌山市)
コミュニティFMは、とりわけローカルメディアとして位置付けられているが、その存在すら多く知られているものではない。コミュニティFMは、1992年に制度化された超短波放送用周波数(FM)を使用する放送局で、正式名称は「コミュニティ放送」とされている。コミュニティFMは県域放送とは異なり、放送出力は20Wで、送信範囲は市町村単位と定められている。そして各市町村に設立できる放送局は一つだけとなっているわけだが、実はこれほどまでに小さな放送局が年々増えつづけている傾向にある。その理由はどのようなところにあるのだろうか。
まず、コミュニティFMが増え始めた理由には1995年に起きた阪神淡路大震災がある。当時、日本に開局していたコミュニティ放送局は20局前後であったが、被災した神戸市長田区において、在日外国人も含め多くの被災住民に必要な情報を提供し、さらにはマスメディアにまで情報を提供した。この震災を機に防災時において、地域密着型メディアの機動力が全国で注目されるよ...