1. はじめに
英字新聞や海外アーティストのCD、また英語で表記されている本や雑誌など見出しや題名を英語で書かれているものは数え切れないほどある。よく周りを見てみれば、化粧品や衣服のブランドの表記、ポスターやチラシなどに表記されている映画の題名、またタバコの銘柄や英語に関する教科の教科書の題名や各章の見出しなどもそうである。数多く存在する英語の題名表記だが、その表記の仕方はたくさんの種類があるように思う。中学校に入って英語を習い始めた頃、英語の文章は文章のはじめの一文字や「私」を意味する“I”、また人や土地・駅などの名前は大文字で書き、後は小文字で書くと習っていたので、本や英字新聞の題名・見出しを見た時に、なぜその文を構成する各単語を大文字で始め、またなぜ“a”や“the”などの冠詞、“in”や“of”などの前置詞、“and”や“as”などの接続詞は小文字のまま表記されるのであろうかと疑問に思っていた。その後、英作文や英語でのエッセイなどの課題を行うときに、上に述べたような疑問を持ったままだったので、題名の表記の仕方にやや困る事があった。これからもそのような疑問は題名を読む度に浮かんでくるであろうし、今まで一度もそのことについて教わったことも説明をうけたこともなかったので、今回このことを私の研究の課題として設定しようと思ったのである。
本論の構成は以下の通りである。第二項では、実際に英語で書かれているある一冊の本を対象として、それに書かれていることが文法書に書かれていることと照らし合わせてみてどうであるかを見ていく。第三項では、ブランド名や雑誌の名前を例に挙げ、様々な文字の使用の仕方について見ていく。そして最後の第四項ではまとめを行う。
2. 表題における大文字と小文字の使用
本項では、ユン・チアン著、土屋京子解説の「Wild Swan」(1995年、講談社)を研究材料の対象として見ていく。
題における文字の表記についての研究
はじめに
英字新聞や海外アーティストのCD、また英語で表記されている本や雑誌など見出しや題名を英語で書かれているものは数え切れないほどある。よく周りを見てみれば、化粧品や衣服のブランドの表記、ポスターやチラシなどに表記されている映画の題名、またタバコの銘柄や英語に関する教科の教科書の題名や各章の見出しなどもそうである。数多く存在する英語の題名表記だが、その表記の仕方はたくさんの種類があるように思う。中学校に入って英語を習い始めた頃、英語の文章は文章のはじめの一文字や「私」を意味する“I”、また人や土地・駅などの名前は大文字で書き、後は小文字で書くと習っていたので、本や英字新聞の題名・見出しを見た時に、なぜその文を構成する各単語を大文字で始め、またなぜ“a”や“the”などの冠詞、“in”や“of”などの前置詞、“and”や“as”などの接続詞は小文字のまま表記されるのであろうかと疑問に思っていた。その後、英作文や英語でのエッセイなどの課題を行うときに、上に述べたような疑問を持ったままだったので、題名の表記の仕方にやや困る事があっ...