はじめに
ピアジェの発達段階から見ると、乳児期の終期に、言語を覚えるという特殊な発達をする。そして、乳児期の終わりと次の幼児期の始まりを区別する時期をはっきり断定することは出来ないが、離乳・初語・歩行の3つがポイントである。また、離乳の完了、言語・歩行の開始を始まりとし、歩行運動などが一応だが、自由になる頃までの期間である幼児期は、1歳〜5、6歳まである。この時期の子どもは情緒の表現を身体的から言語的へ切り替わる。
「言葉が遅い」、「言葉が出ない」、「どもる」、「幼児語」など、そういう障害を、「言語障害」と呼ばれている。言葉の障害は大きく分けて、どもるや幼児語など発音がおかしいという構音障害と、言葉が遅いという言語遅滞とに大
きく二つに分かれる。
この時期に、同じ年齢くらいのこどもと比べて、言葉が遅いという子供がよく見られる。最初の言葉が出てくる時期は、9か月という子供もいれば1歳半になってからという子供もいて、その幅は運動発達の個人差よりももっと大きいといわれている。発育、発達や耳の聞こえに問題があるかもしれない。たいていの場合、言葉が「遅い」というのは、意味不明の声は出ているが話せる言葉が少ないことや子供は大人の言っていることを理解できていることが多いようである。
言語発達の条件
言語といっても、今話しているのは、書き言葉の獲得に入る就学前の年代の子どもたちの話し言葉の獲得とのことである。話し言葉の獲得というのは、三つの要素がある。
まず、聴覚・構音機能・随意運動の発達など生物学的基礎がある。つまり、生まれたときからの脳の機能である。脳の機能は三つに分けられる。一つは、耳が聞こえるかどうか。二つ目は、言っていることを認知して理解する知能に関する部分である。普通の言葉に関する知能的なものが備わっているかどうか。
「言葉が遅い」について
はじめに
ピアジェの発達段階から見ると、乳児期の終期に、言語を覚えるという特殊な発達をする。そして、乳児期の終わりと次の幼児期の始まりを区別する時期をはっきり断定することは出来ないが、離乳・初語・歩行の3つがポイントである。また、離乳の完了、言語・歩行の開始を始まりとし、歩行運動などが一応だが、自由になる頃までの期間である幼児期は、1歳~5、6歳まである。この時期の子どもは情緒の表現を身体的から言語的へ切り替わる。
「言葉が遅い」、「言葉が出ない」、「どもる」、「幼児語」など、そういう障害を、「言語障害」と呼ばれている。言葉の障害は大きく分けて、どもるや幼児語など発音がおかしいという構音障害と、言葉が遅いという言語遅滞とに大
きく二つに分かれる。
この時期に、同じ年齢くらいのこどもと比べて、言葉が遅いという子供がよく見られる。最初の言葉が出てくる時期は、9か月という子供もいれば1歳半になってからという子供もいて、その幅は運動発達の個人差よりももっと大きいといわれている。発育、発達や耳の聞こえに問題があるかもしれない。たいていの場合、言葉が「遅い」というのは、意...