民法 5(家族法)
内縁の法的保護について論じなさい。
[問題提起]
内縁とは、社会的な婚姻関係もしくは、事実上の夫婦関係と理解され、それは、婚姻意思のも
なるところがないが、戸籍法の定める婚姻の届出手続を経ていないがために、法律的には正式
の夫婦として取扱われえない夫婦関係一般を意味する言葉として理解されてぃる。旧来の明治民
法では、婚姻には戸主の同意を必要とする(男30歳、女25歳までは親の同意も必要)ほか、法定
推定家督相続人は他家に入ることができないなどの、家制度を理由とする婚姻障害事由があっ
たため、戸主や親の同意が得られない、長男、長女同士であるなどの理由で婚姻届を出せないこ
とがあった。他方で、経済的にゆとりのない階層では、婚姻届の必要性自体が認識されていなか
ったことがあった。
旧民法下では、内縁の実数が多く、その原因も当事者の責任に帰せられないという事情もあり、
社会的、経済的に弱い立場にある女性を救済する必要性が認識され、その救済には、根本的な
婚姻の届出主義の改正ではなく、判例と特別法によって進められた。
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判例では、婚姻外の男女関係を一方的に解
民法 5(家族法)
内縁の法的保護について論じなさい。
[問題提起]
内縁とは、社会的な婚姻関係もしくは、事実上の夫婦関係と理解され、それは、婚姻意思のも
とに同棲して家庭生活を営み、実際的には正式の夫婦(法律上の夫婦、婚姻・配偶者)と何等異
なるところがないが、戸籍法の定める婚姻の届出手続を経ていないがために、法律的には正式
の夫婦として取扱われえない夫婦関係一般を意味する言葉として理解されてぃる。旧来の明治民
法では、婚姻には戸主の同意を必要とする(男30歳、女25歳までは親の同意も必要)ほか、法定
推定家督相続人は他家に入ることができないなどの、家制度を理由とする婚姻障害事由があっ
たため、戸主や親の同意が得られない、長男、長女同士であるなどの理由で婚姻届を出せないこ
とがあった。他方で、経済的にゆとりのない階層では、婚姻届の必要性自体が認識されていなか
ったことがあった。
旧民法下では、内縁の実数が多く、その原因も当事者の責任に帰せられないという事情もあり、
社会的、経済的に弱い立場にある女性を救済する必要性が認識され、その救済には、根本的な
婚姻の届出主義の改正ではなく、判...