ユダヤ教の差別感
11040070 稲垣 光児
我々の持つユダヤ教に対するイメージは、第二次大戦においてナチスドイツに虐殺されたなど、客観的に「差別・迫害」される側の立場にいるように見える。しかし、そのユダヤ民族の長い歴史を見てみると必ずしもそうではないのだ。
ヘブライ語聖書では神と人との契約の歴史を語っている。その内容は、その人が約束を破り神の怒りが民に投げかけられ、そのたびに神との和解を求め、赦しを得るという繰り返しである。キリスト教ではよく、旧約の神は(新約聖書の神と対比して)怒りの神と表現されることがあるが、それは多くの人に裁きや怒りを下し、神の名の下の戦争を繰り...