第6部 14章 「イエス」か「ノー」か

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    資料紹介

     象徴は、それ自体がきわめて有効でもあり神秘的な力をもっていることが多いので、象徴という言葉までが魔力を発するほどである。しかし、心を夢中にさせた象徴がまったく誰にも影響を与えなくなることがある。なぜなら象徴それ自体にはいかなる力もないからだ。象徴自体は何を意味するというものではないし、また象徴として役立つような象徴を選ぶことはつねに重大であるため、われわれの注意をひこうと競い合うさまざまの象徴の間で、途方にくれ立ち往生しなければならない。
     提供される象徴はふんだんにあり、それに託される意味は弾力性に富んでいる。ある特定の象徴がある特定の人間の心に根付くのはどのようにしてか。それは、われわれが権威あるものと認めている他人によって植え付けられる。自分たちの共感する重要な人たちによって紹介される象徴なので、その象徴に共感を覚え、それが重要であると思われるのである。特定の敬愛すべき権威ある人びとを通して、外界との諸関係をつくる。われわれは、より大きな環境の多くの面を支配するようになるのであるが、つねに未知の広大な世界が残り、そうした世界についてもわれわれは権威ある人びとを通して関わりをもつ。一切の事実が目の届かないところにある場合、真実の報告も、もっともらしい誤報も、同じように読まれ、同じように聞こえ、同じように感じられる。自分自身がたいへんよく知っている数少ない問題を除いて、われわれは真実の報告と虚偽の報告を選別することができない。信用できる報告者と信用できない報告者を選別することになる。専門家を選ぶことは真実を選びとることより簡単にしても、やはりむずかしく、実行できないことが多い。しかし、われわれがごくたやすくそれと見分けられる人たち、つまりその道の先輩がいる。最初に出会うのは、両親、教師、物事に熟知した友人たちである。

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    第6部 14章 「イエス」か「ノー」か
     象徴は、それ自体がきわめて有効でもあり神秘的な力をもっていることが多いので、象徴という言葉までが魔力を発するほどである。しかし、心を夢中にさせた象徴がまったく誰にも影響を与えなくなることがある。なぜなら象徴それ自体にはいかなる力もないからだ。象徴自体は何を意味するというものではないし、また象徴として役立つような象徴を選ぶことはつねに重大であるため、われわれの注意をひこうと競い合うさまざまの象徴の間で、途方にくれ立ち往生しなければならない。
     提供される象徴はふんだんにあり、それに託される意味は弾力性に富んでいる。ある特定の象徴がある特定の人間の心に根付くのはどのようにしてか。それは、われわれが権威あるものと認めている他人によって植え付けられる。自分たちの共感する重要な人たちによって紹介される象徴なので、その象徴に共感を覚え、それが重要であると思われるのである。特定の敬愛すべき権威ある人びとを通して、外界との諸関係をつくる。われわれは、より大きな環境の多くの面を支配するようになるのであるが、つねに未知の広大な世界が残り、そうした世界についてもわれ...

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