「安全に関する学習指導上に占める「体育」の重要性について述べよ。」
児童が学校において伸び伸びと育つためには、児童の安全に関して学校(教師)が十分注意を払う必要がある。教科である「体育」はもちろんのこと、「特別活動」や「総合的な学習の時間」など、学校内のさまざまな場所・場面において、安全な環境づくりに努めることと同時に、適切な指導により児童一人一人の安全能力を向上させることが安全な学校生活の基本となる。
とりわけ身体活動を中心とする「体育」の学習指導は、常に危険との接点におかれている。だからこそ「体育」の授業(指導)を通じてしっかりとした安全能力(危険予知能力・危険回避能力)が培われることが必要なのである。
しかし、学校現場では保護者による苦情をはじめとした学校の責任問題を警戒するあまり、可能な限り危険を取り除いた消極的な授業展開等を行う傾向にある。実際、学校内でのけがなどのケースでは、学校の安全管理や教師の指導が十分であったかどうかといった内容を超越して、結果責任のみを厳しく追及されることもある。学校の安全神話に対する社会全体の要求は非常に厳しいレベルにある。
児童が未来に向かって...