防衛機制 心理学 精神保健
「防衛機制」というのは、「自我」を防衛するのである。人は皆、時に危機的な状況に遭遇します。そういった時、自分の能力や他人の援助を活用し、なんとか乗り切ろうと試みますが、それまでのやり方では解決できない時もあります。そんなときに、心が分裂したり、崩壊したりすることを防ぐ心のメカニズムが「防衛機制」である。
「防衛機制」の種類は多くある。ここでは以下の3つについて説明する。
1)抑圧
自分自身の心のなかで、自分自身が受け入れられない過去の記憶や感情を意識から締め出し、無意識のなかに閉じ込めておこうとする心理作用。たとえば、幼少の頃、一生懸命行ったことを親に嘲笑されたり、わざとらしく失望のため息をつかれたりすれば、誰でもひどく傷つき、親に見捨てられたと感じてしまうかもしれない。子供にとって、親に見捨てられたという事実は、とてもつらく悲しいものであり、簡単に受け入れられるものではない。言葉が充分に発達した大人であれば、事実を正面から受け入れ、「ほかのことで挽回できる」などと考えられれば、それで解消するはずです。ところが子供は、言葉が未発達なため、耐えがたい状況を解消するような思考ができませ...