※課題4 高齢者の財産管理について述べなさい。
まず最初に、高齢者も他の一般市民と同様、様々な取引活動を行い、日常生活を送っているが、痴ほう症に代表されるような判断能力の根幹にかかわるような病気にかかったりした場合に、その判断に対して一般市民と同様の責任を求めることは問題があると言える。また、高額な蒲団の押し売りのように、悪質な取引を持ちかけられ、財産をだましとられるといったケースも多い。そこで、判断能力の不十分な高齢者などを法的に保護する成年後見制度が生まれた。民法においては、高齢者等の判断能力が不十分なものに対して、大きく分けて2つに手法をとっている。1つ目は、行為能力を制限するという方法である。これは、単独で有効な取引ができる資格を制限した上で、該当者が該当取引を行った場合に、あとからその効力の取り消しを認めるものである。つまり、悪質な取引に巻き込まれた時に、それに対抗することが可能となる。2つ目は、一定の範囲で一定の者に代理権を付与するという手法である。これは、本人に代わって代理人に取引させることにより、悪質な取引に巻き込まれることを避けるというものである。成年後見制度では、...