学習指導は一般的に、指導目標、学習指導、評価、という一連の過程によって展開される。教材研究はこの指導目標を達成するためにはどうすればよいかという計画の一つである。ここで教材研究は大きく二つに分けることができる。一つ目は指導内容を研究史、教師自ら教材を開発し作成する「教材開発」。二つ目は既に教材の形になっているものを授業を前提に研究する「教材解釈」である。次からはこれらを前提に、社会科の教材研究の進め方において大切にすべきことを述べていく。
08803 社会科指導法 第1分冊
はじめに
学習指導は一般的に、指導目標、学習指導、評価、という一連の過程によって展開される。教材研究はこの指導目標を達成するためにはどうすればよいかという計画の一つである。ここで教材研究は大きく二つに分けることができる。一つ目は指導内容を研究史、教師自ら教材を開発し作成する「教材開発」。二つ目は既に教材の形になっているものを授業を前提に研究する「教材解釈」である。次からはこれらを前提に、社会科の教材研究の進め方において大切にすべきことを述べていく。
目標との関連
教材研究を行う際に配慮せねばならないのは、まず先にある目標との関連である。社会科の目標、学年目標、単元の目標、単位時間の目標というそれぞれの目標をまず明確にし、それらの関係を明確にする必要がある。「正しい社会認識を育て、公民的資質の基礎を養う」という社会科の目標を達成することをまず念頭に置き、そのためにはどのような学年目標を立てればよいかを考える。そして実際の単位時間内で児童が何ができるようになり、それによってどんな行動ができるようになることを目指すのか、具体的に設定されなければならない...