地球表層は多くのプレートからなり、海嶺のマグマ活動で生産されたプレートは移動して海溝で沈み込み、ふたたび地球内部へもどっていく。ときにはプレート同士が衝突して一方が他方の上にのりあげ、ヒマラヤのような高い山脈が形成されるということもおこる。
図1のように地球表層は多くのプレートからなり、海嶺のマグマ活動で生産されたプレートは移動して海溝で沈み込み、ふたたび地球内部へもどっていく。ときにはプレート同士が衝突して一方が他方の上にのりあげ、ヒマラヤのような高い山脈が形成されるということもおこる。この過程は時代とともに変化し、現在高い山脈を形成しているヒマラヤもかつては深い海の底であった。地質学的な証拠を集め、過去のプレートの配置を推定し、時代とともにどのように変化していったかを復元する。そのためには、断層や褶曲などによりマクロ・ミクロに変形している地層や岩石を変形以前の状態に戻すという作業が必要で、それらのできごとのおきた時代を決定することも必要だ。このような地球表層のダイナミックな動きを過去にさかのぼって復元することで、将来地球がどうなってゆくかの予想ができるようになる。
それではなぜこの地球ではプレートテクトニスが成り立っているだろうか。それを理解するには、地球の表面だけでなく地球の内部を見る必要がある。地球の表面で変動が起きる理由は、地球内部に発生した熱を排出するためだといえる。やかんに水を入れ、下からガスに火をつけて熱し...