ロマン主義とは何か、またその担い手たちはどういう意味でロマン主義的なのかをそれぞれ述べよ。
1978年、イギリスでワーズワスとコウルリッジが共同で『抒情歌謡集』を出版した。その年から30年間をロマン主義の時代と呼ぶ。当時、イギリスは変革の時代であった。1789年のバスティーユ監獄の破壊によりフランス革命が始まり、人々の期待は高まっていたが恐怖政治からナポレオン戦争へと変化してくに従い、次第に不安と幻滅が色濃くなっていった。国内では産業革命により、織物工業が発達したため、農村の手工業に打撃を与え、都市は膨張した。
このような中でロマン主義は出現したのであるが、ロマン主義の代表的な文学は詩である。前時代の古典主義は理性を重んじたが、ロマン主義は想像力と情緒を重んじるものだった。ロマン主義の特徴をいくつか挙げるとするならば、第一は時間的空間的に遠いものに対する憧れ、第二は自然と超自然に対する驚異と熱愛、第三に革命的精神である。理想主義的な態度でもって解放を叫び、ユートピアを模索していった。
ロマン主義の詩人として、ブレイク、ワーズワス、コウルリッジ、スコット、バイロン、シェリー、キーツ...