学校カウンセリングが必要とされる背景、要因は、大きく5つの点で示されている・・・・・・
学校カウンセリングが必要とされる背景、要因は、大きく5つの点で示されている。
まず、現代の教育目的の変化である。以前、教育は教科勉強中心であって、知識や技術を得るためのものとして考えられていた。しかし現代の教育は勉強のみならず、子どもの人間形成にも大きく影響を与えるさまざまな活動であるとも考えられるようになった。つまり、将来の進路、日常生活への適応、子どもの性格など、生活領域にまで及ぶ指導が重要視されるようになり、そのためにカウンセリングの存在が教育活動として認知されるようになってきたのである。
次に、現代生活の変化、多様化にともなう、子どもたちの心理状態の変化がある。便利な世の中になった一方で社会構造が複雑化し、それが原因で子どもたちの心理状態も複雑化している。人に対して不信感を抱いたり、反抗的になったりと、速い速度で流れる社会に適応することが難しくなっているのだ。そして複雑化した社会は多くの情報にあふれ、かえって子どもたちの意識や価値観が複雑・多様化し、精神的・心理的に負の部分が増してしまっている。こういったマイナス部分をうまく除去し人格変容を目指すために教育カウンセリングが必要と...