児童期、青年期において社会的認知(社会性の発達、対人関係(親・仲間))の拡がり、自己意識などがどのように変化するかをまとめよ。
まず、児童期の社会的認知について述べる。児童期は、小学校の期間をさす学童期とほぼ重なる5、6歳から11、12歳までの期間である。活動的、外交的で現実主義的である。身体的、知的、性格的、意志的、社会的等の様々な側面で著しく発達する。活動の中心は、家や家族から、次第に近隣社会や友人へと移っていく。
また、乳児期は他の乳児への微笑、接触などで始まり、幼児期で遊び仲間を求めるなどして活発化する仲間関係は、児童期以降、仲間集団の形成や、安定した友達関係の成立などで、さらに生活の中で大きな位置を占めるようになる。このような仲間関係の特質は、相互類似性を基盤とした同等関係という点にあり、親や教師との関係が地位や役割の固定した縦の関係に対し、柔軟性をもった横の関係であるとされる。人間の発達において、仲間関係の果たす役割は極めて重要で、社会的技能の獲得や社会性の発達に寄与し、情緒的な安定や認知的発達に関わっているのである。
就学により子どもの対人関係は大きく変化し、様々な新...