「あなたは、ジェネレーションギャップを経験したことがありますか?」この質問に「いいえ」と答える人はほとんどいないだろう。現代、それほどジェネレーションギャップというものは経験して当たり前のことになっている。この論文では普段見過ごしがちなジェネレーションギャップについて調べたものである。
一章ではジェネレーションギャップとは何なのかについて述べた。これはカルチャーショックによく似ている。カルチャーショックは国と国との人々の間に共通認識がないことで起こっているが、世代と世代のあいだに共通認識がないために起こっているのがジェネレーションギャップである。次に、「世代」という言葉の様々な意味としての使われ方を説明した。?30年が、人間の世代として世代という言葉を使うときの一区切りの単位となっていること、?動物では生殖期間を終えるまでの期間が世代の単位となっていること、?同じ時期に生まれた人々や動物などの同種の集団を指すことなどである。この論文では10年を一世代として考えることにする。またベングッソンの世代論についてもまとめた。そして世代論と年代論の考え方について述べた。世代論は明治・大正世代など人を生まれた時代で分類し、その世代の特徴を調べる方法で、年代論は年を取るごとに変わっていく意識について調べる方法である。ジェネレーションギャップはこの二つが絡み合い起こるものである。
二章では、ジェネレーションギャップが起こるパターンをまとめてみた。一つは「推測のジェネレーションギャップ」である。これは、私たちがテレビなど様々なものから影響を受けているために自分とは違う世代の人に会ったとき「この人と話すとジェネレーションギャップを感じるだろう」と思い込んでしまう。
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ジェネレーションギャップと社会
目次
はじめに 1
第一章 4
1 ジェネレーションギャップとはなにか
2 世代の意味
3 2つの考え方
第二章 16
1 ジェネレーションギャップのパターン
2 推測のジェネレーションギャップ
3 会話の中のジェネレーションギャップ
第三章 22
1 世代間のギャップはどのくらいあるのか
2 世代によって考えがちがうもの
3 ジェネレーションギャップがあまりみられないもの
4 どちらともいえないもの~趣味について~
5 まとめ
おわりに 33
注
引用文献
参考文献
はじめに
このテーマで卒業論文を書こうと思ったのは、私自身が日常生活の中で「ジェネレーションギャップ」に関する、素朴な疑問をいだいたことがきっかけでした。
私の家族は両親、祖母、妹、私の5人三世代家族です。たぶん、ごく
ごく普通の家族だと思います。そんな両親と祖母との日常生活のなかにもたくさんの「ジェネレーションギャップ」...