『胡蝶の夢』<司馬遼太郎>に関するレポート
【胡蝶之夢】
故事 現実と夢の区別、他と自己との区別がなくなった境地のたとえ。
また、転じて、この世の楽しみのはかないことのたとえ。
[学研 漢字源より]
この本の中に登場する人物について感想を書くにあたって、私は伊之助を取り上げてみたいと思う。
伊之助は幼くして異能の才を持っていた。蘭・英・仏・独・ギリシャ・ラテン・中国と、いくつもの語学をたちどころにマスターする語学の天才であった。その才能を見抜いた祖父が彼の運命を決めた。商家の跡取という立場にもかかわらず、学問で身を立てさせようと考えたのだ。遊び盛りの伊之助を納屋の2階に閉じ込めた。このことが彼の遊びへの飢餓感を植え付け、生涯つきまとわせることとなる。後の彼の人間関係における倫理観の欠如や異常な性欲は、この頃の憂鬱や成長過程の欠落が大きな要因であろう。
『胡蝶の夢』<司馬遼太郎>に関するレポート
【胡蝶之夢】
故事 現実と夢の区別、他と自己との区別がなくなった境地のたとえ。
また、転じて、この世の楽しみのはかないことのたとえ。
[学研 漢字源より]
この本の中に登場する人物について感想を書くにあたって、私は伊之助を取り上げてみたいと思う。
伊之助は幼くして異能の才を持っていた。蘭・英・仏・独・ギリシャ・ラテン・中国と、いくつもの語学をたちどころにマスターする語学の天才であった。その才能を見抜いた祖父が彼の運命を決めた。商家の跡...