宇宙の誕生、生命との関わり
■宇宙の誕生
私たちの宇宙は今から約130億年前にビックバンで生まれた。1948年にアメリカの物理学者ジョージ・ガモフが出した結論である。ビッグバンの爆発の原因が何かは分かっていない。しかし、宇宙は時間も空間もエネルギーも物質もない“無”から誕生したといわれている。
この“無”とは、『真空』のことであるが、わたしたちが一般的に使う言葉の意味とは大きくかけ離れている。物理学で用いる真空とは、「物質を誕生させる可能性を潜ませた、エネルギーに満ち溢れた空間」のことである。また、「観測される物質のない空間」でもある。
宇宙を誕生させるエネルギーを持った塊は、ビッグバンによって弾け、空間と時間の広がりを持ち分散した。つまり宇宙は、小さければ小さいほど、また真空のエネルギーが高ければ高いほど、生まれる確率が高いことがわかった。私たちの想像とは逆に、何もない状態が宇宙を生み出す引き金になっていた。
■宇宙と人の関わり
宇宙と聞いて、私が思い浮かべたのがプラネタリウムである。プラネタリウムとは、電球を球体の中に入れ、球体に穴をあけて光を漏らし、室内を星空にみたてるとい...