「心理療法について述べよ。」
現代は、身体疾患の50%~70%が心因性であるといわれる、「ストレス社会」であり、大人だけでなく子どもでさえも精神的な負担を抱えている。不登校や躁うつ病、神経症などは、本人が知らず知らずのうちになんらかのストレスに対応しようとするものである。
心理療法とは、そのようなクライエントの悩みや問題行動・症状などを、根本となる心の問題から解決し、幸せに生きることができるよう援助するものである。個人や集団、家族などを対象とし、クライエントとセラピストの言語的・非言語的コミュニケーションを基盤とした治療を進めていく。
心理療法は、①支持法、②表現法、③洞察法、④訓練法の4つの技法に大きく分けられる。
①支持法
支持法は、クライエントが抱えている不安や恐怖を傾聴・受容しながら、クライエントの安定を図ろうとするものである。これは、あらゆる心理療法の基本となるものであり、支持法単体で治療が進められることは少ない。しかし、クライエントの問題が比較的軽度のときは、ガイダンスや、助言、リラクゼーションによる気分変化などで効果的に治療することができる。
②表現法
表現法は、言葉や...