02607 哲学 第一分冊
1・「歴史」という言葉は過去に起こった出来事とその記述という2つに意味を持っている。歴史を知ろうとすれば、その事実を知っている人から話を聞くことが正確な歴史を知ることが出来る。それには過去の出来事を知っている人物がいなければならない。しかし、すでにいなくなっていれば、その時代が記されている記述から検証しなければならない。その時代を知ろうとしても、その時代の記録が正しいとは限らない。正確にはその記録が書かれた本が記録であって、唯一事実ではないかもしれないからである。だから、わかる事実とわからない事実が出てくる。たとえば、日本の歴史を見たとしても、その核時代は~時代と呼ばれている。それはその当時の権力者がいたことが規準となっており、記録から出てきて今ある歴史になっている。戦国時代であればその国々の歴史を表した記録がある。信長記や甲陽軍艦では片方では対照したと記録されていても片方では惜敗したと書かれている。それぐらいあいまいな記録もある。歴史を見るときには、過去の出来事を推測するだけでなく、その時代の特徴や社会、人間観、当時の常識、何を中心に動いていたのかなど様...