性役割の発達について、現代の世の中での性役割の捉え方の変化をふまえて、具体的な例を挙げながら論述せよ
子どもには、男の子らしい男の子、女の子のような男の子、女の子らしい女の子、男の子のような女の子など、さまざまなタイプの子がいる。こうした男の子らしさ、女の子らしさを心理学では性役割と呼ぶ。一般的に男の子らしさといえば、たくましい・強いといった形容詞が当てはまり、女の子らしさといえば、優しい・かわいいといった形容詞が当てはまることが多い。幼児期における性役割学習の異常と、成人期の適応障害には何らかの関連があるという説もあり、性役割の学習は、幼児の社会的発達における重要な課題のひとつとして考えられている。子どもは1、2歳の頃には性の区別存在していることに気づき、2~3歳ごろにはその区別が徐々にできるようになり、4歳ごろには完成するといわれる。そして、性の区別と並行して、自分の性に合った行動をしたり、性に合わない行動を避けるといった、自分の性にあった性役割行動をとり始める。この行動の区別は、子どもが日常生活の中で、他者の性役割行動を観察したり、自分の行動が賞賛や叱責されるといったしつけを通...