子どものセラピーへの心理的援助についてまとめました。
心理療法特講Ⅰ
子どもへの心理的援助のあり方について
子どものセラピーの代表的なプレイセラピーは、「子どもたちの遊びは単なる気晴らしではない。それは意味と重要性に溢れている」というフレーベルの言葉のとおり、大人にとっての言葉でのコミュニケーションの変わりに、子どもにとって遊びはコミュニケーションの重要な媒介となり、遊び自体が治療となる。プレイセラピーと、セラピストのあるべき姿、親子関係などをとおして、援助のあり方を考える。
まず、プレイセラピーとは、子どもを対象とした心理療法の一つである。自分の気持ちを言葉で表現する能力が十分に育っていない子どもにとって、遊びを通して自分の気持ちを表現することができる。プレイセラピーでは、遊びをコミュニケーションの媒介に用いるとともに、こころの象徴的なあらわれとして理解していく。子どもはセラピストと自由にして保護された空間の中で、安心して自由に過ごす中で、遊びを通して心を表現し、自らの問題に取り組み、乗り越えていく。こうして、子どもの持つ本来の力が発揮・成長できるようになることを目指す方法...