言語面接について、流れや気をつけることをまとめました。
A判定
心理療法特講Ⅱ
言語面接について
言語面接において、初回面接はとても重要な過程となる。それはその後のどのような目標や介入を選ぶかに影響を与えるからである。初回面接はクライエントと治療者の最初の出会いであると同時に、クライエントが治療者を共同作業者として選択する場である。治療者にとっては仕事場でありなじみの場であるのに対し、クライエントにとっては非日常的な場であり、大きな決断をもって来談してきたことを忘れてはならない。治療者はクライエントが苦しみを抱えて来談したことへの共感と配慮を示すと同時に、丁寧な言葉遣いで、穏やかな表情と語調をもってクライエントを尊重することが大切である。
初回には、情報収集と関係形成という大きな二つの仕事があり、これらを両立させることが重要となる。クライエントの状態の理解と判断を正確にしようとすれば情報収集に偏りがちとなり、クライエントに負担をかけてしまう。先ずクライエントの話を中心に傾聴し、信頼関係を築くことが肝心である。その中でもやはり重篤な疾患の可能性を常に念頭に置きながら、多くの仮説を立てて対応していく。具...